「お気に入りのレザージャケット、雨の日は着られない…?」
そんなふうに思っていませんか?
せっかく手に入れた一生モノのレザージャケット。
でも、突然の雨でシミができたり、革が硬くなったり――あの瞬間のショック、想像するだけでつらいですよね。
実は、多くの人が“防水スプレーを使えば安心”と思い込んでいる一方で、正しい知識を持たずに使って革を傷めてしまうケースも少なくありません。
「え、防水スプレーって万能じゃないの?」と思ったあなた。
実は選び方ひとつ、吹きかけ方ひとつで、仕上がりも耐久性も大きく変わるんです。
本記事では、レザージャケット専用の防水スプレーの選び方・使い方・注意点を、初心者にもわかりやすく徹底解説します!
読めば、もう雨の日に焦ることはありません。あなたのレザージャケットが、何年も“味わい深く輝く存在”であり続けるために。
レザージャケットに防水スプレーは必要?その理由を解説

結論から言いましょう。レザージャケットには防水スプレーが“絶対に必要”です。
その理由は、革という素材の特性にあります。
革は動物の皮膚を加工したもので、繊維のすき間に無数の微細な孔(あな)が開いています。この構造が“通気性”や“柔軟性”を生み出す一方で、水分を吸収しやすいという弱点を持っています。
つまり、雨や湿気にさらされると、革はすぐに水を含んでしまい、シミ・カビ・硬化などのトラブルが起こるのです。
「じゃあ、濡れたら拭けばいいんじゃない?」と思う方も多いのですが、これが落とし穴。
水分が革の内部まで入り込むと、表面を拭くだけでは乾かず、内部の油分が失われてしまいます。結果、革の柔らかさが失われ、表面がひび割れる――これが最も避けたい“劣化の第一歩”です。
そこで頼りになるのが防水スプレー。
防水スプレーを使うと、革の表面に目に見えない撥水膜を作り、水滴をはじくようになります。この膜があるだけで、雨粒が転がり落ち、シミの原因を防げるのです。しかも最近の革専用スプレーは、通気性を損なわずに防水性を高めるものが多く、使えば使うほど“長持ちするジャケット”へと育ちます。
つまり、防水スプレーは「雨の日用の保険」ではなく、日常的なメンテナンスの一部。
あなたの大切なレザージャケットを“永く美しく保つための基礎ケア”なんです。
レザージャケット用防水スプレーの正しい選び方

防水スプレーを選ぶとき、「革専用」と明記されているかどうかが第一条件です。
市販の一般的な防水スプレーには、ナイロンやキャンバス素材向けのものも多く含まれています。これらは革には強すぎて、色ムラ・白化・通気性の低下を招く原因になります。レザージャケットを長く着たいなら、まずは“素材に合った一本”を選びましょう。
素材別に選ぶポイント
レザーには大きく分けて2種類あります。「スムースレザー」と「スエード(起毛革)」です。
スムースレザーにはフッ素系防水スプレーがおすすめ。フッ素成分が水や油をはじき、薄い撥水膜を形成しても革の通気性を損ないません。
一方でスエードやヌバックなどの起毛素材には、シリコン系スプレーが向いています。細かい毛足の間まで浸透し、しっかりと防水膜を作るので、雨染みを防ぐ効果が高いのが特徴。
色落ちを防ぐ「無色タイプ」を選ぶ
革の色を守るには、透明・無色タイプのスプレーを選ぶのが基本。色付きタイプを使うと、黒やブラウンなどの濃い色ではムラになりやすく、見た目を損ねることがあります。
成分で比較するという考え方
成分表示を見ると「フッ素樹脂」「シリコーンオイル」などの表記があります。
フッ素系は通気性を保ちつつ撥水力が高く、日常使いに最適。
シリコン系は強力な防水力がある反面、通気性が落ちやすいため、素材や用途に応じて使い分けることが大切です。
レザージャケットユーザーの間で定評がある「コロニル(Collonil)」「M.モゥブレィ(M.Mowbray)」「アメダス(AMEDAS)」などの革専門ブランドは、品質が安定しています。初めての方はこの3つから選べば安心です。
防水スプレーは“ただ吹きかけるだけの道具”ではなく、革の寿命を左右するメンテナンスアイテム。
「素材」「成分」「用途」を理解して選ぶことが、長持ちの第一歩なんです。
レザージャケットにオススメの防水スプレー3選

レザージャケットに最適な防水スプレーと言えば、先ほど紹介した3つのブランド鉄板。
ここでは、それぞれのオススメ防水スプレーを紹介します。
コロニル(Collonil)|初心者にも安心の万能防水スプレー
コロニルの防水スプレーは「スムースレザー」「スエード」「布地」「合皮」など、さまざまな素材に使える“オールマイティ”な一本。
皮革に浸透するフッ化炭素樹脂が、通気性や柔らかさを損なわずに防水・防汚・防湿の効果を与えてくれるのが最大の強み。
「革の手入れが初めて」「ジャケット以外にもカバンや靴でも使いたい」という人にぴったりで、とにかく“迷ったらこれ”という安心感があるよ。
M.モゥブレィ(M.Mowbray)|1本で複数のアイテムに使える優れモノ
革ジャンや革小物のケアに不慣れな人にも使いやすい「オールマイティ防水スプレー」が、このプロテクターアルファ。スムースレザーはもちろん、スエードや起毛革、さらには布地・合皮などにも対応していて、1本で複数のアイテムに使えるのが最大のメリット。靴・バッグ・ジャケットなど革製品を複数持っている人には、とくに頼もしいアイテムだよ。
このスプレーの良さは、防水・撥水だけじゃないところ。雨や水滴をはじくだけでなく、ホコリ・汚れ・油分のシミ防止にも効果があって、レザージャケットを日常的に着る人には嬉しい「汚れ対策の強い味方」だ。
「革だけに使うスプレーは敷居が高い…」と思っていた人でも、この1本なら靴もカバンもまとめてケアできるから、初めての防水スプレーとして扱いやすい1本です。
アメダス(AMEDAS)| トータルな防水・防汚ケアをしたい人向けスプレー
アメダスの防水 撥水スプレーは、防水だけでなく「撥油」「防汚」まで幅広くケアできる万能タイプ。
革・布・合皮などいろんな素材に対応していて、ジャケットだけでなくバッグや靴にも使いやすいのが特徴。
「レザージャケットだけじゃなく、トータルで手持ちの革アイテムを守りたい」「雨・汚れ・油分からまとめてガードしたい」という人におすすめ。
防水スプレーの正しい使い方と注意点

防水スプレーは「かけ方ひとつ」で仕上がりが変わります。
結論から言うと、レザージャケットを長持ちさせる鍵は“下準備・距離・乾燥”の3ステップです。
使用前の準備
まずは、ジャケット表面の汚れやホコリをしっかり落とします。柔らかいブラシや布で軽く撫でるだけでもOK。
汚れを残したままスプレーをするとムラやシミの原因になります。特に襟元や袖口は皮脂汚れが残りやすい部分なので念入りに。
吹きかけ方のコツ
缶をよく振り、ノズルを上に向けスプレー噴射、空中にできたミストの中にレザージャケットをくぐらせるのがポイント
コツは“全体にうっすらミスト状に”
一度に厚くかけず、軽く2度吹きが基本。1回目が乾いてから、2回目を重ねるのがポイントです。
乾燥の仕方
自然乾燥が鉄則。
ドライヤーや直射日光で乾かすと、革の油分が飛んで硬化してしまいます。風通しの良い日陰で30分〜1時間が目安。
- 室内で使用しない
- 色付きスプレーは避ける
- 1日に何度も吹きかける
防水スプレー後のケアとメンテナンス方法

防水スプレーのあとは“保湿ケア”が必須です。
防水膜が油分の蒸発を防ぎにくくするため、定期的なクリームケアで潤いを戻しましょう。
保湿ケア
レザージャケットを長持ちさせるには、保湿ケア(油分補給)が欠かせません。
防水スプレーが乾いたあと、革用のクリームやオイルを薄く塗り、しっかりと油分を戻してあげましょう。
おすすめは「無色タイプ」のデリケートクリーム。色移りやムラが出にくく、どんな革にも使いやすいです。
保管のコツ
湿気が残った状態でクローゼットに入れない。
陰干しでしっかり乾かし、不織布カバー+厚ハンガーで保管するのが理想です。
Mr.デリ片面が不織布になっているカバーがおすすめ!


ビニールカバーは湿気を閉じ込めてしまうためNG。
雨に濡れたときの応急処置
- タオルで“押さえるように”水分を吸収、こすらないのが鉄則です。
- ドライヤーNG、陰干しで自然乾燥
- 完全に乾いたら、もう一度レザークリームで油分を補給し、柔らかさを取り戻しましょう。
失敗例から学ぶ!防水スプレーのNG使用法


「ちゃんとスプレーしてるのに、なんかムラができた…」
「色が変わっちゃった気がする…」
そんなトラブル、実は“やり方”ではなく“使い方の思い込み”が原因なんです。
ここでは、よくある失敗例とその対処法を紹介します。
革専用でないスプレーを使う
最も多いのが、革以外の素材向けスプレーを使ってしまうケース。
ナイロンやキャンバス向けのスプレーには、強力なシリコン成分が多く含まれており、レザー表面をコーティングしすぎてしまうことがあります。
結果、通気性が奪われ、革が“呼吸できない”状態に。
これが革の硬化や、表面のベタつき・ひび割れを引き起こす原因になります。
パッケージに「レザー用」「スムースレザー対応」などの記載があるか、必ず確認しましょう。
近距離で吹きかけすぎる
「しっかり防水したい!」という気持ちはよくわかります。
でも、10cm以下の距離でスプレーをかけると、液が一点に集中してシミになります。
革の表面は繊細なので、均一にムラなくかけることが大切。
頻繁にかけすぎる
防水効果を維持したくて毎日スプレーをしていませんか?
これは実は逆効果。
防水膜が厚くなり通気性が低下してしまいます。
目安としては1〜2週間に1回程度で十分。
雨の日が続く季節でも、1度しっかり乾かしてから再スプレーすればOKです。
乾かし方を間違える
スプレー後にドライヤーで乾かしたり、直射日光に当てるのもNG。
これらは革の油分を一気に奪い、硬化やひび割れを早めてしまいます。
時間はかかっても、自然乾燥こそがレザーを守る最大のコツです。
まとめ|防水スプレーでお気に入りのレザージャケットを長持ちさせよう


レザージャケットを守るカギは、「正しい選び方」と「丁寧なケア」。
防水スプレーは、ただの防水道具ではなく――革を長く育てるための大切なメンテナンス習慣なんです。
雨の日も安心して着られる革ジャケットへ
「雨だから今日は着られない…」
そんな日々を卒業しましょう。
革用防水スプレーを正しく使えば、シミやカビの心配なく、雨の日でもおしゃれを楽しめます。
正しい選び方と使い方で“味のある革”を育てよう
この記事で紹介したように、防水スプレーの効果を最大限に発揮するには、
- 革専用のスプレーを選ぶ
- 正しい距離・手順で吹きかける
- スプレー後の保湿ケアも忘れない
革は手をかけた分だけ応えてくれる素材。
定期的なケアを続ければ、あなただけの風合いが生まれます。
今日から、防水スプレーを味方につけて――
お気に入りのレザージャケットを、ずっと誇れる一着にしていきましょう。
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