スーツを久しぶりにクローゼットから出したら、白い粉のようなカビが…。
「お気に入りだったのに」「クリーニングに出したばかりなのに」とショックを受けた経験、ありませんか?
実はスーツのカビは、一度発生すると見た目以上に厄介なトラブルです。
放置すれば、生地の繊維を傷めて変色・においの原因になるだけでなく、アレルギーや肌トラブルなど健康被害につながるケースもあります。
とはいえ、「どの程度ならクリーニングで落とせるの?」「もう買い替えるしかないの?」と不安になりますよね。
でも安心してください。
本記事では、スーツのカビを根本から落とし、再発を防ぐための完全ガイドとして、
以下のようなポイントをプロの視点から分かりやすく解説します。
- スーツにカビが生える本当の原因(湿気・皮脂・通気不足)
- 自宅でできる簡単な防カビ・お手入れ方法
- カビの種類別に見る「クリーニングで落ちる・落ちない」判断基準
- 再発を防ぐクローゼットの保管テクニック
「スーツのカビをなんとかしたい」「信頼できるクリーニング店を見つけたい」
そんなあなたの悩みを、この1記事でまるごと解決します。

【紳士服のスペシャリスト】
宅配クリーニング30社以上を徹底リサーチ
アパレル歴25年以上の経験と知識をもとに、ワードローブのメンテナンス情報を発信。
こどもの誕生とともに、なかなかクリーニング店に行けなくなり『宅配クリーニング』に出会う。
その便利さの虜になり、宅配クリーニングを愛用中
スーツにカビが生える原因とは?

スーツのカビの主な原因は「湿気」「皮脂」「通気不足」の3つです。
着用後のスーツには汗・皮脂・ほこりが残っており、それがカビの栄養源になります。
さらに、梅雨や冬など湿度が高い時期にクローゼットを閉めっぱなしにすると、カビ菌が繁殖しやすい環境に。
一見キレイでも、“一度着ただけのスーツをそのまま収納する”のはNGです。
着用後は風通しの良い場所で1日乾燥させるだけでも、カビの発生を大幅に防げます。
- 白カビ:表面が白っぽくふわっと生える。初期段階なら比較的落としやすい。
- 黒カビ:生地の奥まで浸透しやすく、放置すると変色・臭いの原因に。
- 青カビ:変色・独特のにおいを伴うタイプ。湿気と皮脂汚れが重なると発生しやすい。
自宅でできるスーツケア|湿気・皮脂・通気不足を防ぐ3つの習慣

スーツにカビを生やさないためには、「湿気」「皮脂」「通気不足」を意識した日常ケアが欠かせません。
どれも特別な道具を使わず、自宅で簡単にできる方法ばかりです。
① 湿気対策:クローゼット環境を整える
湿気はカビの最大の原因です。
特に梅雨や冬場は、クローゼット内の湿度が60%を超えると危険ゾーンに突入します。
- 除湿剤やシリカゲルを設置する(目安:1〜2ヶ月で交換)
- 月に数回はクローゼットの扉を開け、空気を入れ替える
- 雨の日に着たスーツは、収納前に必ず陰干しで完全乾燥
湿度管理を習慣化するだけで、カビ発生率は大きく下がります。
Mr.デリクローゼットで使うハンガーは木製のスーツハンガーを使いましょう!
② 皮脂・汗対策:着用後の“放置”を防ぐ
着用中に付着した汗・皮脂・ほこりは、時間が経つと酸化してカビの栄養源になります。
「一度しか着てないから」とそのまま収納するのはNGです。
- 1日着たスーツは24時間風通しの良い場所で吊るす
- 目立たない汚れも、洋服ブラシで軽くブラッシング
- 消臭・除菌スプレーを使う場合は湿りすぎに注意(逆にカビを招くことも)
たったこれだけでも、カビやにおいのリスクをぐっと減らせます。
③ 通気対策:詰め込み収納をやめる
クローゼット内でスーツ同士が密着していると、湿気と熱がこもりやすくなります。
これもカビ発生の原因のひとつです。
- スーツの間隔を2〜3cm以上あけて掛ける
- 防虫カバーは「通気性タイプ」を選ぶ(不織布が◎)
- 定期的にクローゼット全体の点検・掃除を行う
スペースに余裕を持たせることで、空気の循環が生まれ、自然とカビにくい環境になります。
スーツのカビはクリーニングで落ちるの?


結論から言うと、ほとんどの白カビ・軽度の黒カビはプロの溶剤洗浄で落とせます。
ドライクリーニングでは油汚れや皮脂も一緒に除去できるため、再発リスクも軽減。
ただし、生地の奥までカビが根を張っている場合や、変色が進行している場合は完全に落とせないケースもあります。
そんな時は、「カビ取り特化」や「特殊クリーニング対応」の店舗を選ぶのがおすすめです。
通常クリーニングと「カビ取り特化」サービスの違い
| 種類 | 内容 | 特徴 |
|---|---|---|
| 通常クリーニング | 皮脂・汚れを中心に洗浄 | 生地の表面汚れに効果的 |
| カビ取り特化クリーニング | 抗菌・消臭・再発防止加工を追加 | 黒カビ・臭い・変色にも対応 |
料金相場は1着あたり2,000〜4,000円前後。
スーツの素材やカビの状態によって追加料金が発生する場合もあるため、見積もりを確認しましょう。
クリーニング店を選ぶポイント
- 「カビ取り」「特殊クリーニング」「抗菌加工」に対応しているか
- ウール・シルクなど素材別の扱い経験があるか
- 実績・口コミ・仕上がり保証があるか
安さだけで選ばず、技術力と再発防止加工の有無を重視しましょう。
近くに信頼できるクリーニング店がないなら「宅配クリーニング」が便利


近くに専門店がない場合は、宅配クリーニングがおすすめです。
自宅から箱に詰めて送るだけで、全国どこからでもプロの技術を受けられるのが魅力。
特にスーツのように「シルエット・素材・仕立て」が重要な衣類は、宅配専門の高品質クリーニングを利用することで仕上がりに差が出ます。
忙しいビジネスパーソンや共働き家庭にも人気のサービスです。


自宅でできる応急処置と注意点


軽度のカビなら、応急処置で一時的に抑えることも可能です。
- ブラッシングでカビを軽く払い落とす
- 陰干しで湿気を飛ばす
- アルコール除菌(無水エタノールを布に含ませ軽く拭く)
ただし、漂白剤や洗剤を使うのは厳禁。
生地を傷めたり、色落ちの原因になるため、ひどいカビは必ずプロに依頼しましょう。
カビを再発させないスーツの保管方法


カビを再発させないためには、『日々のケア』は重要です。
意識するポイントは2つ
湿気・通気をコントロールする方法
- クローゼットに除湿剤や防湿シートを設置
- 月に1〜2回は扉を開けて空気を循環
- 防虫カバーは「通気性タイプ」を選ぶ
着用後にすぐしまわない!ケアの習慣
- 1日着たスーツは風通しの良い場所で半日以上乾燥
- スチーマーでシワ伸ばしをすると、消臭・殺菌効果もある
- 雨に濡れたら当日中に陰干しで乾かす
オススメのケアアイテム
まとめ|スーツのカビ対策は「早めの行動」と「正しい保管」


- 軽度のカビなら、プロのクリーニングでほぼ除去可能。
- 重度の黒カビや変色は、カビ取り特化サービスを選ぶのがベスト。
- 日常のケアと湿気対策で、カビ知らずのスーツライフを実現。
お気に入りの一着を長く着るために──
「カビを見つけたら、すぐ行動する」ことが最も大切です。



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