レザージャケットは、時間とともに風合いが増していく「育てるアウター」
しかし、手入れを怠ると、ひび割れ・カビ・色ムラが生まれ、せっかくの本革が台無しになります。
本記事では、初めてでも簡単にできるレザージャケットの正しい手入れ方法と、長持ちさせるコツを解説します。
レザージャケットは“手入れ”で寿命が変わる

本革は、動物の皮をなめして作られた「生きた素材」です。
そのため、人の肌と同じように乾燥・汚れ・湿気に敏感。
定期的に保湿してあげることで、柔らかさとツヤが保たれます。
何もしないまま放置すると、油分が抜けてひび割れたり、カビが発生したりします。
適切なケアをすれば10年以上着られることもあり、手入れはまさに“長持ちの鍵”なのです。
保湿にオススメ!
レザーの種類でお手入れ方法が違う

まずは、自分のレザージャケットがどのタイプか確認しましょう。
| レザーの種類 | 特徴 | 手入れ方法 |
|---|---|---|
| スムースレザー(牛革・馬革など) | ツヤのある一般的な革 | 保革クリーム+防水スプレー |
| スエード/ヌバック | 起毛していてマットな質感 | ブラッシング+防水スプレー(オイルNG) |
| 合皮(フェイクレザー) | 水や汚れに強いが寿命は短め | 水拭き+保管重視。クリーム不要 |
素材を間違えると、クリームの油分で染みができるなど、逆効果になることも。
タグや購入時の説明をチェックしてからケアを始めましょう。
自宅でできる!レザージャケットの基本手入れステップ

手入れは思っているより簡単です。以下の流れでOK。
目立つ汚れがある場合は、革専用クリーナーを布に少量つけて拭き取ります。
無色のクリームを“米粒2つ分”程度、薄く塗布。塗りすぎるとムラやベタつきの原因になります。
上向きに噴射して霧状のトンネルをくぐらすようにするのがポイント。
風通しの良い日陰で自然乾燥。

雨・湿気・カビトラブルの応急処置

レザーにとって一番の敵は「水分」
もし雨で濡れてしまったら、焦らず以下の順で処理しましょう。
- 乾いたタオルで“押さえるように”水気を取る(こすらない)
- 風通しの良い日陰で一晩干す(ドライヤーNG)
- 乾いた後にクリームで保湿し、ツヤを戻す
カビが出た場合は、まず完全に乾燥させてからブラッシング。
軽度なら薄めたアルコールで拭き取り、重度なら専門クリーニングに依頼しましょう。

オフシーズンの保管方法

長期保管のコツは「湿気対策」と「型崩れ防止」です。
- 肩の合った木製ハンガーを使用
- 不織布カバーをかけてホコリを防ぐ(ビニールはNG)
- クローゼットには除湿剤を置く
- 月に一度は風を通す
この習慣だけで、革の寿命は2倍以上変わります。
手入れにおすすめのケア用品5選

レザージャケットのケア用品といってもたくさんあります。
ここでは、初めてのレザージャケットケア用品におすすめ5つを紹介します。
まずはこれさえあれば日常のケアは心配なし
Amazon・楽天などで手に入りやすいのも嬉しいポイント。
M.モゥブレィ デリケートクリーム
天然成分で柔らかく仕上がる万能クリーム。無色タイプで失敗しにくい。
コロニル ウォーターストップ(防水スプレー)
撥水力と通気性の両立。スエードにも使用可。
サフィール 馬毛ブラシ
毛が柔らかく、ホコリ落としと艶出しに最適。
ジェイソンマーク レザークリーナー
泡タイプで使いやすく、スニーカーにも応用できる。
不織布カバー+木製ハンガー
保管環境を整えるだけで、カビ・型崩れ防止に効果大。
手入れ頻度と専門クリーニングの使い分け

- 軽いケア:1〜2ヶ月に1回
- シーズン終了時:本格ケア(クリーム・防水)
- 専門クリーニング:年1回またはトラブル発生時
セルフケアで日常を守り、年1回プロに任せるのが最も効率的。
これが“長持ちの黄金バランス”です。

よくある失敗と対策

| 失敗例 | 原因 | 対策 |
|---|---|---|
| ベタつき・ムラ | クリームの塗りすぎ | 少量を薄く広げる |
| 縮み・硬化 | ドライヤー・天日干し | 風通しの良い日陰で自然乾燥 |
| 質感の変化 | スエードにオイル使用 | スエード専用ケア用品を使用 |
| 変色 | 色付きクリーム使用 | 無色タイプで統一 |
まとめ:革は「手をかけるほど味が出る」

レザージャケットの手入れは、特別な知識よりも「習慣」が大切。
ほんの5分のケアを積み重ねるだけで、ツヤと柔らかさが生まれ、世界で一着だけの“自分の革”に育っていきます。
時間をかけて育てたジャケットは、まさに相棒そのもの。
今日からあなたの一着も、“経年変化”を楽しむ旅に出してあげましょう。





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